CPUの創りかた

CPUの創りかた

読了。
色んなところで誉められている本だけれど、正直
皆さん誉め過ぎの感もある。
しかし、あえて高い評価をさせてもらいたい。
自分は開発の仕事をしたことが無い上に、趣味でも
マイコンデビューすらしたことがない。
そんな自分がいうのもなんだが
ハード屋、ソフト屋含めて、デジタル回路上で何かを
やり始める人、基本に立ち帰りたい人今年最適な一冊に思える。

もっとも、本書で一番面白いとされる、命令デコーダに関しては
流し読み。
自分で作る場合には、命令セット作りは楽しく思えても、
命令セット作り(と命令デコーダの圧縮)については
ディスクリートではなくHDL記述で、論理合成はツールまかせに
なると思うから。
ROMをスイッチとダイオードで実装されたのにはまいった。
おかげで、配線の手間等考えて、今回も実装せずに終わる
可能性があるような。
でもこれは多分、読者が自分でが配線し間違えたりしながら
それを動かす為に試行錯誤して経験値アップすることを
望んだスタイルなのだろうと、勝手に納得。

本書は初歩のデジタル回路シリーズ 手作りマイコン
の21世紀版と呼んでも差し支えない良書だと思う。
(表紙や、イラストや文体を気にする向きもあるけれど、
カバーをはずせば電車の中でも気にせず読める装丁なので良かった。)